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技術開発・技術力強化への取組み

鉄道の未来を創造する研究開発

鉄道における研究開発

小牧研究施設
鉄道の研究開発の基本的なサイクル

鉄道事業は、さまざまな技術を持つ社員が協力して着実に業務を遂行するとともに、車両、土木構造物、軌道、電力・信号通信などのさまざまな設備が有機的に機能することで成り立っています。鉄道事業にとって、より一層の安全確保や将来の経営基盤強化のためには、そのベースとなる技術力を不断に高めることが重要です。
JR東海では、愛知県小牧市の自社研究施設において、鉄道事業における安全・安定輸送の確保に関する課題の一層の追求と、中長期的な視点から技術開発に取り組んでいます。
小牧研究施設の大きな特長の1つは、様々な設備で構成される鉄道において、理論解析だけでは解明が難しい現象を検証するための実物大の大型試験装置を所有している点です。これにより、鉄道の研究開発の基本的サイクルである「フィールドにおける現象の把握」、「理論解析とシミュレーション」、「試験装置による検証」を自社で実施することができ、新幹線の新型車両の導入、脱線・逸脱防止対策、土木構造物の大規模改修、高速ヘビーシンプル架線の導入といった当社独自の様々な研究開発成果が実用化されてきました。

車両運動総合シミュレータ
試験トラス橋
電車線試験装置(走行台車)
車両走行試験装置

安全・安定輸送を追求する技術開発

より高いレベルでの安全・安定輸送の確保に向け、ハード・ソフトの両面から技術開発を推進しています。
豪雨等の異常気象や地震等の自然災害に対し、設備の維持・強化を目的として、鋼橋、高架橋、トンネル、盛土といった東海道新幹線の土木構造物について、実物大の大型試験装置などを用いて、各種設備の維持・強化工法を開発し実施してきました。また、ソフト面においても、「土壌雨量」の検証や「土石流発生危険度評価システム」の開発により、在来線に新しい降雨運転規制を導入しました。
各種設備の異常に対し、予兆把握として状態監視技術の開発にも取り組んでおり、新幹線の全台車の状態を常時監視する「台車振動検知システム」や、その技術を在来線の気動車用に応用した「気動車向け振動検知システム」を開発しました。

東海道新幹線の利便性、快適性及び効率性を
向上させる技術開発

東海道新幹線、さらには山陽・九州を結ぶ大動脈としての競争力強化に向けて、利便性、快適性及び効率性を向上させる技術開発を推進しています。
令和2年(2020年)7月に営業運転を開始したN700Sでは、高速鉄道としては世界初となる「SiC(炭化ケイ素)素子を採用した駆動システム」を開発し、主変換装置や駆動モータを大幅に小型・軽量化したほか、高速鉄道で初めての搭載となる「バッテリ自走システム」により、自然災害等による長時間停電時においても、お客様の避難が容易な場所までの自力走行を可能としました。また「フルアクティブ制振制御装置」により、車体の揺れを大幅に抑え、車両先頭形状を「デュアルスプリームウィング形」にすることによりトンネル微気圧波、車外騒音、最後尾動揺を抑えるなど、乗り心地向上や沿線環境への影響を低減する開発を行いました。
これからも東海道新幹線の性能向上や、新製コスト・動力費の低減、メンテナンスの最適化によるトータルコストの低減に取組み、更なるブラッシュアップを行っていきます。

メンテナンス・業務運営の刷新に向けた
技術開発

将来見込まれる労働力の減少に対応するため、新技術の導入、データの分析評価、積極的保全を基軸として検査・保守等の高度化・省力化に取り組み、効率的で安全性の高い仕組みを構築しています。
これまで、高頻度に設備の状態把握を行いタイムリーに保守作業を行えるよう、営業車にも搭載可能なように計測機器の小型化・軽量化に取組み、N700S営業車による「トロリ線状態監視システム」「ATC信号・軌道回路状態監視システム」「軌道状態監視システム」を開発しました。また、光ファイバを用いてトロリ線の摩耗状態を24時間集中監視し、摩耗が進行すると、指令所にて即時に警報を知得できる「新型警報トロリ線摩耗検知システム」を開発しました。
今後は、これまで以上にICT等の先進技術を活用した課題解決に取り組んでいきます。