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今日も、明日も、その未来さき

CENTRAL JAPAN RAILWAY COMPANY
Collection of Stories

Message

どこまで、日本を想えるか。
その深さがきっと、
つくれる未来の大きさになる。
一人ひとりの、
暮らしへの責任。
そのすべてが積み重なった、社会への貢献。
途方もなく大きなテーマに、
私たちにしかできない挑戦を。
今日も、明日も、その未来も。

今日も、明日も、その未来さき

CENTRAL JAPAN RAILWAY COMPANY
Collection of Stories

Story 01

時刻表じゃない。約束なんだ。

スケジュール帳に書かなくても、絶対に忘れない約束がある。
毎月第3土曜日。15:03。東京駅16 番ホーム。
単身赴任中の私に会いに、新大阪から娘がやってくる。
大切な誰かと会うとき、人は必ず時間を守る。
いや、それどころか、私は30 分も前からここにいる。
「もう、ひとりで大丈夫やって」。苦笑いされても、
じっとしていられないのが親だ。
15:03 ちょうど。ホームに、約束がやってきた。
窓の向こうに、涼しい顔した娘が見える。

Story 02

当たり前であることの、誇り。

いってらっしゃい。
おかえりなさい。
さりげなくて、
かけがえのないふたつの言葉を、
私たちはつないでいる。
ただ支え続けるだけではなく、
よりよく変えていくことを常に目指しながら、
「当たり前」を進化させていく。
それこそが私たちの誇りだ。

Story 03

駅づくりという、街づくり。

きっかけは駅ビルの中に、
わたしの大好きなファッションブランドが店を構えたことだった。
彼と出かけて、たっぷり時間をかけて品定めして、
ひと休みしたくなった頃。
今度は、居心地のよさそうなカフェを見つけた。
今までは通過点だった駅が、ふたりの好きなものが詰まった場所になった。
「この街もすっかりおしゃれになったよね」。
駅から始まった街の変化が、
一緒に過ごす時間をもっと豊かにしてくれる。

Story 04

美しい日本を、教えてくれた。

車窓の向こうに、
雪化粧をした山脈が見える。
高校最後の卒業旅行。
一枚のポスターが、僕たちをここまで連れてきてくれた。
行き先が決まらずに焦っていた時。
いつもの駅で、ふと見かけて。
「ここすごいな!」。みんなで盛り上がった。
普段何気なく使っている線路の先には、
まだ自分が知らない美しい日本が、広がっているのかもしれない。

Story 05

手のひらが、窓口になった。

飛び乗ったタクシーに「駅まで」と告げて、
遠距離恋愛中の彼へメッセージを送る。
「仕事、早めに終わった。いまから向かうね」。
そのままアプリを立ち上げて、新幹線を予約する。
急に時間ができた時。
ふと会いたくなった時。
手のひらの窓口は、その気持ちにすばやく応えてくれる。
予約完了のメールを眺めながら、
私はもう、彼との週末をどう過ごすかを考え始めている。

Story 06

毎日会える、幸せ。

単身赴任中は、子どもたちの寝顔すら見ることもできなかった。
でも、リニアがそれを変えた。
「ただいま」。
ドアを開けると、風呂上がりの子どもたちが駆け出してくる。
その日あった出来事を、目を輝かせながら話してくれる。
はしゃぎっぷりに、妻がそっと釘を刺す。
「パパ、お仕事で疲れてるんだから」。けれど私は思う。
仕事に打ち込んだあとだからこそ、こういう時間が必要なんだ、と。
子どもたちの寝顔を見つめながら、毎日会える幸せを今日もかみしめる。

Story 07

より速く、安全な世界を目指して。

速さと安全を、
高いレベルで両立させた日本の高速鉄道システムに、
いま、世界の注目が集まっている。
風土の違い。文化の違い。壁もきっと多い。
けれど、きっとできる。
一人ひとりの力を重ねて、
常識を塗り替えていく。
かつて日本でやりとげたことを、
はるか海の向こうでも。