私の創造

ブレーキの開発を通じて新幹線のさらなる進化に貢献したい。

プロフェッショナル職(大学卒)(車両・機械)
佐戸井 優希

仕事

「当たり前の安全」を陰で支えていく重みを実感しながら。

小さな努力の積み重ねが、未来を創る大きな力となる。

現在私は、新幹線のブレーキシステムの開発に携わっています。具体的には、ブレーキ性能を向上させるために、要素開発を行って製作した試作品を使って部品単体での動作確認や耐久試練を行ったり、確認試験車を用いた各種試験を行ったり、さらにはこれらの試験結果を分析したりといった一連の業務を担当しています。
検証の際は新たに開発した機器をN700S確認試験車等に搭載し、走行条件を決めて走らせるのですが、営業運転の合間を縫って実際に線路の上を走らせてデータを得るというのは、この仕事ならではの得がたい体験ですので、いつも緊張と興奮に包まれます。現在開発を進めている機器を搭載した車両が、いずれはお客さまをお乗せして走るようになると思うと、非常に大きなやりがいを感じます。
ブレーキ性能を向上させるというのは、ブレーキの効きをよくし、今までより短い距離で車両を止められるようにするということです。その背景にあるのは2027年の開業を目指す中央新幹線の存在があります。中央新幹線開業後は、名古屋駅で東海道新幹線から中央新幹線への乗り換えがスムーズに行えるようにしなくてはなりません。新幹線のブレーキ性能を向上させることで東海道新幹線の所要時間が短縮され、それが中央新幹線と一体となった、より利便性の高いダイヤの実現につながることでしょう。
もちろん現在取り組んでいる開発によって、劇的にブレーキ性能が向上するわけではありません。しかし、小さな改善・改良を続けていくことこそ、鉄道の本質です。薄皮を重ねるように努力を積み重ねることが、東海道新幹線の進化を支えていくのです。開発を担当する一員としてその進化に貢献していることは、私の大きな誇りです。

 

ブレーキの改良のように、自分自身も弛まず成長を重ねていきたい。

東海道新幹線が1日にお運びするお客さまの数は約45万人。そのお客さまを安全に目的地までお運びするために、駅に入線してきた車両が所定の位置にきちんと停止するという「当たり前」を守ることが、私たちに課せられた使命です。そうした意識のもと、私はこれまで主にブレーキ関係機器の研究に携わってきました。浜松工場で過ごした期間も長く、実際の新幹線車両と向き合いながら、改良や開発につなげていくために取り組んできました。そうした実績や姿勢が評価されたことで、研究から開発へと、一歩先へ進むことができたと考えています。JR東海は大きな組織かもしれませんが、このように社員一人ひとりの取り組みをしっかりと見て、評価してくれているという実感が、自分の成長を促すモチベーションであるのは間違いありません。
新幹線のブレーキというのは、とても奥の深い世界です。浜松工場で研究を続けていたときは、ハード面の仕組みについて学ぶことができました。現在は制御のシステムについて学んでいるところです。浜松工場では「ブレーキのことなら佐戸井に聞け」と言われるようになることが目標でした。もちろん今もまだ道半ばです。これからもブレーキシステムの開発に打ち込み、ブレーキのプロをめざしていきます。私のこの挑戦が、そのまま新幹線の進化につながっていくに違いないでしょう。

 

キャリア

新幹線車両とともに成長してきました。

'10-4月入社、新入社員研修
会社知識や車両知識の基礎について勉強しました。さまざまな課題も、同期と励まし合いながら乗り切ることができました。また、イベントを通して仲間との一体感の大切さも学びました。ここで出会った仲間には今でもいろいろと助けてもらっています。
'10-6月浜松工場 教育センター
車両の知識を深め、技術力の基礎についても学びました。実際の新幹線を見ながらの講義もあり、車両に対する理解を深めることができました。また、電気ぎ装や高所作業車、フォークリフトの運転資格などメンテナンス作業に必要な技術を習得しました。
'10-7月浜松工場 部品職場
主にブレーキ制御装置のメンテナンス作業を担当しました。自分の手で車両の安全を守っているのだという実感を得ることができました。
'12-7月東海交通機械株式会社 浜松事業所 第二部品課(出向)
関係会社に出向し、ブレーキ制御装置の空制弁のメンテナンス作業を担当しました。機器の専門性を高めることができた上、出向先で人脈を広げることができたことは、大きな財産となっています。
'13-7月浜松工場 部品職場
前回の在籍時とは異なり、さまざまな機器の品質管理を担当することになりました。これまで培ってきた専門知識を活用して業務に携わっていきました。
'14-4月浜松工場 研究分析センター
主に新幹線のブレーキ関係機器の研究を担当。実際の車両を模擬した検証装置を使用し、さまざまな試験を行いました。その結果をメンテナンスや設計にフィードバックすることで、車両の品質の向上に貢献しました。
'15-7月技術開発部 計測技術チーム
主に低騒音風洞を用いた空力特性等の測定や研究を行っていました。これまでとは違い、在来線部門にも携わることができ、さらに他系統とのつながりもできました。
'17-7月技術開発部 高速技術チーム
台車開発グループに所属し、乗心地に関する開発を担当しました。車両運動総合シミュレータという試験装置を用いて、実際の車両の乗心地を再現し、どの条件が最もよいかを数字と体感の両面から評価しました。
'18-7月技術開発部 車両制御チーム取材当時
 

これからめざすもの

車両技術者として成長し続けることはもちろん、女性ならではの視点・感性を活かし、これまで以上に快適な新幹線車両の開発、設計にも貢献したいと考えています。

プライベート

  • 夫婦でイタリア旅行へ
    旅行が趣味なので、年に1回は海外に行っています。写真は夫婦でイタリアに旅行したときのものです。4都市を巡りましたが、素敵な街並みばかりで、どこで写真を撮っても絵になりました。今度はドバイに行きたいと、夫と話しています。
  • 職場のゴルフコンペに参加しました
    職場の有志でゴルフコンペをしました。年に1、2回開催されています。普段とは違う表情に触れられるのが楽しく、また、仕事ではあまり関わることのない他系統の社員ともコミュニケーションが取れます。夫もゴルフが好きなので、夫婦でラウンドすることもあります。
佐戸井 優希

Profile

佐戸井 優希

プロフェッショナル職(大学卒)(車両・機械)
技術開発部 車両制御チーム
ブレーキ開発グループ ※取材当時
2010年入社
工学部卒