私の創造

プロフェッショナルとして自分を磨くことが安全・安定輸送を通じた社会貢献につながる。

プロフェッショナル職(大学卒)(運輸)
大迫 慎也

仕事

1人ひとりの成長が、より強いチームをつくりあげていく。

さまざまなチャレンジが成長を促してくれた。

入社以来の歩みを振り返ると、挑戦の連続だったことは間違いありません。その時々は大変でしたが、何とかして目標を達成すると、その都度一生懸命取り組んだおかげで、私は成長できました。そのように挑戦できる場があったことは、とてもありがたいことだと感謝しています。
中でも特に難しい挑戦だったのが、入社7年目に在来線の運行を司る指令員を担当したことです。優秀な先輩たちに囲まれ、日々劣等感と戦い、どうすれば先輩に追いつけるかと、考え努力し続けた日々でした。そこで私は全精力を注いで列車ダイヤ、車両運用、乗務員運用すべてを暗記。自分の対応した輸送障害を無事に収束させられた時、先輩から「大迫くんにはかなわない。抜かれたよ」と言われたことが本当に嬉しかったです。
新幹線車両の清掃等を担うグループ会社、セントラルメンテナンス株式会社への出向経験も私を大きく成長させてくれました。印象深かったのは冬季の雪落とし作業です。名古屋駅のホーム下で待ち構えて、到着した新幹線車両の雪を落とす作業にあたったのですが、厳しい環境下でも黙々と取り組む社員の姿に感動。仕事に真摯に向き合う様子に尊敬の念を抱き、携わるすべての人間が心を一つにすることで鉄道事業は成立していると実感しました。何よりも仲間を大切にすることの素晴らしさを、この出向の経験から学びました。
私がJR東海への入社を決めた理由の一つが、プロフェッショナル職という職種の響きに憧れたことでした。中学校から野球一筋で、特に抜きん出たものを持っていないと感じていた私も、きっとここで鉄道のプロフェッショナルになれると感じたのです。その思いの通り、さまざまなことに対して挑戦してきたことで、確実にプロフェッショナルとして成長できたと自負しています。

 

“誰かのために”という思いを忘れない。

新幹線乗務員の所属する東京第一運輸所が、現在の私の職場です。ここで私は管理者として従事し、約200名の運転士に対して日々の乗務前事故防止面談や実際の乗務列車における添乗指導、乗務員訓練の実施、運転データ解析による定量的な運転アドバイス等の業務を行っています。新幹線運転士として乗務するにあたっての基礎知識、安全マインド醸成に加え、社員一人ひとりが成長を実感できるようなキャリア支援を通じ、JR東海の経営理念「日本の大動脈と社会基盤の発展に貢献する」を体現していくことが私のミッションです。
仕事をする上で大切にしているのは、利他の精神と全体最適です。鉄道の仕事はチームワークで成り立っていますから、必ず誰かと一緒に取り組むことになります。その際は自分の考えに固執せず、広い視野を大切にして、“誰かのために”という思いを持つことが必要です。そして、その成果が組織全体にどのように貢献したかという俯瞰的な視点を持つことも重要です。
今の仕事の喜びは、指導した社員の成長を実感できた瞬間に尽きます。主体的に業務と向き合い、問題意識を持ちながら取り組んでいる乗務員の姿に触れると、嬉しくなります。
実は私はこれまで在来線の職場での経験しかなく、初めての新幹線職場ということで非常に不安な気持ちで着任しました。在来線も東海道新幹線も、鉄道としての基本は同じなので、これまでの経験を活かすことで、よい運転士を育てることに貢献したいと考えています。これもまた私にとってはひとつの挑戦ですが、きっと大きな成長が得られると信じています。
JR東海の最大の強みは、どんな困難に直面しても決して諦めずに挑戦するチーム力です。乗務員への指導や育成を通じてそうしたチーム力の向上に貢献できることに、私は大きな誇りを抱いています。

 

キャリア

初めてのチャレンジを重ねてきました。

'07-4月入社、新入社員研修
同期の仲間との集団生活は楽しかったです。さまざまなイベントも、仲間と協力して乗り越えました。チームワークの大切さを学んだ研修でした。
'07-7月関西支社 新大阪駅
駅係員として、運輸営業の基礎を学びました。最初はホーム案内や駅内一斉放送がうまくできず、苦手意識がありました。休日等にカラオケに行き、ひたすら放送の練習をしたのも今では良い思い出です。
'09-7月東海鉄道事業本部 大垣運輸区
東海道本線の米原・豊橋駅間で車掌として乗務しました。関西出身のため中京圏内の土地勘がなく、担当線区の駅名を覚えることから始めました。新大阪駅時代のカラオケ練習の成果か、案内放送はそれなりにうまくできたようで、指導車掌から褒めてもらいました。
'11-10月東海鉄道事業本部 名古屋運輸区
念願の運転士となり、在来線に乗務しました。覚えることが多くて大変苦労しましたが、同じことを何度聞いても丁寧に教えてくれた指導操縦者を、今でもとても尊敬しています。
'13-7月東海鉄道事業本部 運輸営業部運用課(運用指令)
在来線の運用指令を担当しました。同時多発の事象にその都度最適な判断が求められる、まさに瞬発力勝負の仕事で、自分の会社人生において最も勉強した2年間でした。この時期に徹底的に自分を磨いたことが、今の私の土台になっているのは間違いありません。
'15-7月東海鉄道事業本部 運輸営業部運用課(企画・サービス)
初のオフィスワーク。ダイヤ改正、お客さまからのご意見対応、サービス向上に関する業務を担当しました。PCスキルなど、基礎的なビジネススキルが欠如していることを自覚し、書籍や外部セミナーなどを通じて学び続けました。
'17-7月セントラルメンテナンス株式会社(出向)
グループ会社において車両清掃、駅舎清掃等を行う職場の管理者業務を担当しました。自分より年齢が上の社員が多い職場で、コミュニケーションを図りながら徐々に打ち解け、職場での困りごとや課題を共有しながら信頼関係を深めていきました。
'20-7月総合研修センター研修部
静岡県三島市にあるJR東海の研修機関に異動し、研修の企画運営や講師などの業務を担当しました。非常にプレッシャーのかかる仕事でしたが、講義に対してポジティブな反応があると、とてもやりがいを感じました。
'22-7月新幹線鉄道事業本部 東京第一運輸所取材当時
初めて現場管理者として赴任しました。最初は乗務員の勤務操配や輸送障害時の乗務員充当業務を担当。大規模な輸送障害も複数回経験しましたが、チーム一体となって乗り越えられたことには誇りを持っています。在来線の経験しかなかったため、新幹線の取り扱いもここでゼロから学びました。

これからめざすもの

現在は人の手で行っている作業を支援する、または自動化するようなシステムの構築に関する業務に携わりたいと考えています。それによって安全性やサービスのさらなる向上に貢献していきたいです。

プライベート

  • 秋こそゴルフ
    休日にはゴルフに出かけていきます。特に秋のゴルフは大好きで、涼しい気候に紅葉の景色を見ながらのラウンドは最高です。職場内のコンペにも参加しています。
  • 趣味はプログラミング
    最近本格的にプログラミングを始め、簡単なWEBアプリを作成して楽しんでいます。「この機能を付加するにはどんなコーディングをすればいいか」などと考えるのは楽しく、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
大迫 慎也

Profile

大迫 慎也

プロフェッショナル職(大学卒)(運輸)
新幹線鉄道事業本部 東京第一運輸所 ※取材当時
2007年入社
文学部卒