私の創造

駅を中心にした新しい環境づくりで街の未来を創造する。

総合職(事務)
奥野 早織

仕事

街に、地域に、にぎわいと活力を創出したい。

駅を中心とした街づくりを推進する。

駅とは、人が通過するだけの場所ではありません。人を呼び寄せることで活力が生まれ、地域を元気にし、社会を潤していくことができます。駅の魅力を高めることでそうした“にぎわい”の創出につなげ、ひいては鉄道との相乗効果でJR東海の経営基盤を一層強固なものにしていくことが、関連事業の役割です。たとえば名古屋駅についてですと、2000年のJRセントラルタワーズ開業、さらに2017年のJRゲートタワー開業によって、名古屋は街としての魅力を大いに高め、鉄道利用の促進はもちろん、地域の活性化を実現してきました。このように、鉄道を利用されるお客さまをはじめとして多くの人々が集まる駅は、当社の重要な経営資源であると同時に、地域にとっても活力の源泉です。これまで展開してきた事業のさらなる発展はもちろんのこと、超電導リニアによる中央新幹線開業に向けての駅を中心とした新たな街づくりは、今後の大きなテーマとなっています。こうした関連事業の展開を担う事業推進本部において、私は新規開発(ホテル・不動産)案件の検討・推進、名古屋駅前広場再整備、グループ会社の収益力強化といった業務を担当しています。
鉄道や駅に付加価値をもたらす関連事業に携わる上では、多くのお客さまが利用される空間であり、皆さまに便利で快適にご利用いただけるよう配慮することを前提に、話題性の高いものを生み出すことだけを目指すのではなく、「長期的な街の発展に貢献しているか」「社会を前に進められるか」「未来の創造につながっているか」という視点を大切にしなければなりません。事業推進本部としても、この視点で開発計画を検討したり、既存の施設の維持・改修に関わったり、より効果的な販売戦略の構築をグループ各社とともに行ったりしています。私はグループ会社の㈱ジェイアール東海ホテルズに出向していた経験を生かし、新規ホテル開発案件の検討にも携わっていますが、事業性の確保を前提に、ホテルの誕生によって駅・街の顔がよりにぎやかで華やかなものとなるよう計画をブラッシュアップしていく過程にやりがいを感じています。また、名古屋駅前広場再整備においては、社内各部門はもちろん、行政や他の鉄道事業者との連携のもと、必要機能に関連事業の視点をプラスして、駅前エリア全体の魅力を高めることで、人の流れを変革していく醍醐味を味わっています。普段鉄道をご利用されるお客さまはもちろんのこと、国内外から訪れる観光客のお客さまにも喜んでいただくこと、そしてそれが鉄道利用の促進に繋がり、社会全体の発展に寄与することを、広い視野でイメージしながら新しい施設を生み出していきたいと考えています。
私自身、子育て中の母親であることから、自分の子供たちが生きていく未来の駅や街づくりといった視点で仕事に取り組めることも、大きなモチベーションとなっています。

 

一人の母親としての生活者目線も大切にしたい。

現在私は2人の子供を育てながら、フルタイムで働いています。自分の人生において“仕事”というものがあるのはごく自然なことだと思っており、仕事を通じて社会と関わっていくことはとても素敵な生き方だと思っていたので、産休・育休を経て復職することに迷いはありませんでした。とはいえ、勤務に際しては職場の同僚の助けは不可欠です。そのことに心苦しさを感じていたのですが、当時の上司が「周りに迷惑を掛けていると思うかもしれないが、今は仕方ないと割り切ってほしい。子供を育てながら復職して続けていることが必ず会社・社会のためになる。その借りは、いつか仕事で返すつもりでがんばれ」とアドバイスしてくれました。この言葉に肩の荷が下りると同時にとても勇気づけられ、今も仕事を続けられていると感じています。
産休・育休は約3年間に及びました。今振り返ってみると、その期間は私にとって非常に有意義なものでした。というのも、それまで平日の昼間に街を歩くという経験はほとんどありませんでしたから、人々が普段から街でどのように過ごしているのか、どんなお店や施設に人が集まっているのか、自分の実感として知ることができ、消費者目線に浸りながら時間を過ごすことができたのです。この経験は、新規ホテル計画や名古屋駅前広場の再整備を検討する際、街を行く人々の目線に立って発想する力につながっています。
この感覚を大切にしながら、今後も都市としての魅力を高めつつ、地域に住む人々も便利で楽しいと感じられるような空間づくりに取り組んでいきたいと思います。

 

キャリア

未経験の領域への挑戦が私を成長させました。

'08-4月入社、新入社員研修
気を引き締め、自分を厳しく律しながら、社会人としてのスタートを切りました。同期の仲間と力を合わせて課題に取り組む中、チームワークを大切にするという、当社の根幹にある価値観を体得できたと思います。
'08-6月現場研修(車掌研修、運転士研修、駅研修)
現場を支える人たちが、とてもよく勉強をしていて常に情報をアップデートしていること、並々ならぬ努力で日々感覚を磨き続けていることを知り、安全安定輸送は“人”で成り立っていることを学びました。そのような“人”を支えていくための工夫をするのが総合職の責務であると実感しました。
'10-1月新幹線鉄道事業本部 管理部人事課(教育)
安全安定輸送を支える“人”の根底にある使命感・規律意識を育てることを使命に、「アドバイザリー制度」を担当しました。仕事上の規律意識を自分のものにするには「なぜそうしなければならないのか」を深く理解していることが肝心であるとの考えのもと、各種研修を行いました。年齢やキャリアに関係なく、人はいくつになっても成長していけることを学びました。
'11-4月新入社員研修インストラクター
高卒社員の研修を担当しました。卒業ほやほやの社員たちに高い規律規範意識と仕事への意識を教育するのはとても難しい仕事でしたが、教え子たちは今でも時々連絡をしてくれ、そのつど、私もがんばろうという思いになります。
'11-7月広報部 サービス相談室
鉄道をご利用になるお客さまからいただいたご意見をサービス改善や会社施策に反映させるために、ご意見の分析や、社内への情報伝達に力を入れました。お客さまの気持ちに寄り添うことで、会社がどのように見られているかを意識できましたし、社内のあらゆる方面を向いて仕事ができたので、とても視野が広がりました。
'12-7月広報部(企画)
CM制作や番組制作、社内誌作成など、社内外に情報を発信する仕事に携わりました。よりわかりやすく、面白いものをつくりたい、人の目にとまるようなものをつくりたいという発想が強くなりました。
'14-7月産休・育休
約3年間の産休・育休期間に2人の子供を出産しました。休業中は、面談や復職セミナーなどの機会が定期的に設けられていたことで、会社からの断絶感なく過ごすことができました。
'17-4月㈱ジェイアール東海ホテルズ(出向)
復職と同時にまったく未経験のホテル業界へ飛び込むことになりました。各ホテルの収支計画を策定し、事業性の向上を目指す経営企画業務に携わった後は、ホテルの各部門の売上を伸ばすための営業系の施策を担当。消費者がいかに価格に対してシビアか、その中で売上を伸ばすことがいかに大変か、ホテルの仕事の厳しさを学びました。婚礼サービスの改革に挑戦し、現場で働く人を巻き込んで何かを作り上げる仕事をする面白さも味わうことができました。
'19-7月事業推進本部(ホテル・不動産・名駅・新規開発)取材当時
 
'22-7月管財部管財課(資産管理)
会社の土地・建物をはじめとする固定資産の効率的保有と利活用促進、そして、このためのルール作りや、ルールに基づく判断を行う「資産管理」の業務を担当しています。事業推進本部で新規開発や不動産業務を担当していた際、少し勉強してみたいと思い、宅建士の資格試験を受験したのですが、ここで得た知識が大変役に立っています。新たなものを生み出す仕事・鉄道を高いレベルで維持していく仕事、そのどちらも土地・建物が関係していることに変わりはなく、時代に合わせた多種多様な取引に柔軟な対応ができるよう、社内の枠組みへ働きかけていくことが使命と思っています。

これからめざすもの

超電導リニアによる中央新幹線開業に向けて、3世代の鉄道それぞれの沿線の街の魅力づくりに挑戦したいと考えています。都市の価値向上と社会の発展に貢献できたら嬉しく思います。

プライベート

  • 動物園がお気に入りです
    休日に家族4人で足を運ぶことが多いのが、近所の動物園です。年間パスポートも購入しました。娘たちは動物ならどれも大好きで、にぎやかに過ごしています。その後は食事をして帰るのが、いつもの休日の過ごし方。ただ、レストランに入ると、つい仕事目線で店内やサービスを気にしてしまいます。
  • 七五三のお祝いをしました
    娘は3歳と5歳。先日は、グループ会社のホテルでお祝いの食事会をしました。娘たちは私の仕事を何となく理解しているようで、名古屋駅にくると「ここにお母さんのホテルがあるんだよね」と言ってくれます。
奥野 早織

Profile

奥野 早織

総合職(事務)
事業推進本部 ※取材当時
2008年入社
文学部卒