- 総合職(施設)
- 白澤 翔平
長期的な視点で、鉄道プロジェクトを推進する。
常に相手側の立場で考える。
私が所属する総合企画本部 企画開発部は、鉄道プロジェクト全般に係る総合調整業務を担っています。その中で私は、在来線の高架化や鉄道と道路の立体交差工事といった鉄道に関連する新規プロジェクトに係る社内外との調整や協議を担当しています。最近では在来線の高架化プロジェクトである沼津高架事業の実施について、社内の意思決定を行う業務に携わりました。
高架化計画の策定には多くの調整が必要となり、実現まで10数年という長い時間を要するケースも珍しくありません。高架橋本体や高架駅、高架橋と交差する道路などの仕様検討に始まり、工事費や工期、高架下空間の利活用や駅前広場整備、鉄道跡地利用などの街づくりとの連携など、さまざまな取り組みを進めていくことになります。諸先輩が積み上げてきたこれらの検討内容を引き継ぎ、私自身も社内外の関係者と密に調整を重ねた上で事業案を練り上げ、高架化工事を行うという意思決定の一端を担えたことは、私にとって貴重な経験となりました。また、工事実施が決まった時は、一大プロジェクトが動き出すことへの期待の声が関係自治体や地元の方々から多く寄せられ、報道にも取り上げられました。高架化されれば街の分断が解消され、踏切事故もなくなります。そうしたことも含めて、鉄道プロジェクトに対する人々の期待の高さや社会への影響力の大きさを強く感じました。
建設プロジェクトは沿線自治体や地域住民など、関係者のニーズをくみ取りながら計画を練り上げる必要があります。そのために私は、必ず相手側の立場で物事を考えることを心がけています。その考えがひとりよがりなものにならないように、直接お話を伺ったり、私自身の考えを伝えたりと、双方向でコミュニケーションを取りながら、調整を進めることを大切にしています。
地域連携の取り組みに向けて
私は大学で都市工学を専攻しており、大都市圏の街づくりをテーマに研究を進める中で、鉄道駅周辺は人口が増加している地域が多く、鉄道駅とは高ポテンシャルな生活“拠点”であり、街に大きな影響力を与えるものだと感じていました。鉄道事業は人々の日常的な移動を支えるものですが、それだけにとどまらず、地域の暮らしにも大きな影響を与えます。地域のためによりよい付加価値を生み出す仕事に取り組みたいと考えたことも、JR東海を志望する理由の一つでした。
最近では、沿線自治体を対象とした地域連携に向けた取り組みを構想しています。駅前を活性化させたいという思いはあるものの、どのように進めたらいいかがわからないという自治体は少なくありません。そこでJR東海がニーズや課題を伺い、例えば駅舎に都市機能を組み合わせるリニューアル案を検討して実現していく、といったようなプロジェクトの実現を支援することが考えられます。そうした取り組みに向けて、自治体への呼びかけや、地域活性化の提案を行うことで、新たなプロジェクトの立ち上げにつなげていきたいと思っています。
まずは、JR東海が街づくりのパートナーになるための自治体へのPR活動やモデル事例の検討を行っていきます。地域連携という新しい取り組みを今後どのように展開していくか、とても楽しみです。
東海道新幹線、在来線、中央新幹線に携わってきました。
- '14-4月入社、新入社員研修
- 同期と一緒に過ごした時間は大変貴重なものでした。同期同士のつながりは今でも私にとって、かけがえのない財産です。
- '14-6月新幹線鉄道事業本部 豊橋保線所
- 線路脇に建植する電柱の基礎を新設する工事に携わりました。自ら現場に出向くことを意識し、土木構造物や保線作業などに触れ、多くのことを学びました。
- '15-2月新幹線鉄道事業本部 熱海保線所
- トンネル等の土木設備の点検、線路防護柵の取替工事などを担当しました。
- '15-7月東海鉄道事業本部 静岡保線区
- 在来線の保線作業の立会、線路検査、高架橋の耐震補強工事などを担当しました。最前線で鉄道の安全を支える業務に携わり、新幹線との仕事の進め方の違いや特徴などを学びました。
- '16-4月中央新幹線建設部 土木工事部・山梨工事事務所
- 中央新幹線の高架橋区間を担当し、高架橋工事計画や橋脚に支障する道路・水路の付替ルート案の検討、関係者協議を行いました。自治体や地元の方々の意見をまとめ、計画を進めた時は充実感がありました。
- '17-4月建設工事部 土木工事課
- 在来線に近接した大規模工事を行う部署で、河川の鉄道橋りょうの橋脚基礎補強工事を担当し、設計、発注、施工管理や工事を進める上での課題解決に向けた社内外関係者との調整を行いました。鉄道建設プロジェクトの基本を学ぶ期間でした。
- '19-3月新入社員研修 インストラクター
- 安全意識やチームワークの重要性などを伝えるべく、新入社員と向き合う日々でした。私が担当した“教え子”とは、今でも仕事で接点を持つことがあります。約2ヵ月後、建設工事部 土木工事課に戻りました。
- '21-7月総合企画本部 企画開発部取材当時
- 鉄道プロジェクト全般に係る総合調整を担当する部署で、在来線の高架化や鉄道と道路の立体交差工事といった、鉄道に関連する新規プロジェクトについて社内外との調整や協議を担当しています。
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- ラーメン愛!
- 小さい頃からラーメンが大好きで、時間がある時には各地のラーメンを食しています。写真は私の行きつけの店のラーメンです。九州出身なので豚骨が好きでしたが、最近では醤油にもハマっています。
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- 野球に熱狂
- 昔からプロ野球観戦が好きで、今でも年に数回、スタジアムへ応援に出かけていきます。数万人の観客が小さな白球に集中する、一瞬の熱い雰囲気が好きです。
Profile
白澤 翔平
総合職(施設)
総合企画本部 企画開発部 ※取材当時
2014年入社
工学系研究科都市工学専攻修了