- プロフェッショナル職(大学卒)(施設)
- 伊藤 夕華
浜松工場の大規模リニューアル工事を監理する。
新幹線車両の検修作業を最優先に工事を推進。
JR東海では現在浜松工場の建物の約8割を建て替え・補強・改修するという大規模リニューアル工事を行っており、私は工事の担当者として、工事の安全管理・品質管理に携わっています。
浜松工場は東海道新幹線の全般検査を行う唯一の重要施設です。実際に新幹線車両の検修(検査・修繕)作業が行われている傍らで工事を進めていくため、すべての作業において、検修作業に影響を及ぼすことがないよう万全な準備を行うことが大前提となります。ユーザーである浜松工場の方をはじめとする社内関係者や建設会社の方々と調整を重ね、接触事故を防ぐため、あらかじめ車両動線を分離したり、工事で発生する飛散物が検修作業エリアへ入らないように養生を行うなど細かなところまで配慮して施工計画を立て進めています。また、1912(大正元)年創業という歴史ある建物であるため、必要な資料がない場合や、増改築を繰り返した複雑な構造であるなど、ほかの建築物にはない苦労を味わうこともあります。
この大規模リニューアル工事には、耐震補強に加え、新幹線車両の全般検査の作業性の改善・検査精度の向上という目的も含まれます。これまで以上に円滑に全般検査を終えた16両の新幹線車両が浜松工場から営業線に戻っていく様子を眺める時、建築屋として私も東海道新幹線の安全・安定輸送に貢献できていることに、誇らしさを感じます。
最前線での経験を通じて、知識とスキルを身に付ける。
1年目に担当したのが、浜松工場内の倉庫の新設工事です。広大な浜松工場の敷地の中では小さく感じられるコンクリート造の建物ですが、知識も経験も足りない新人の私にとっては、大きな挑戦でした。上司や先輩の指導のもと、建設会社の方々の力を借りながら、施工計画、既設建物の撤去から新設建物の完成までの工事監理、しゅん功検査といった建設に関する一連の工程に携われたことにより、大きな達成感を得ることができました。新人にも責任ある仕事に挑戦させ、成長を促してくれるのは、JR東海の魅力のひとつだと感じています。
私は学生時代の6年間、通学のために毎日電車を利用していました。鉄道とは私にとって文字通り不可欠の存在で、この重要な社会インフラを支えたいとの思いで、JR東海を志望しました。これからは建築という専門性を活かして、企画・計画から維持保全業務に至るライフサイクルすべてに関わる業務を経験し、鉄道を支えていきたいと考えています。さらに、女性ならではの視点を活かした施設の設計にも取り組んでみたいと思います。
1年目から浜松工場の工事監理に従事してきました。
- '14-4月入社、新入社員研修
- 新入社員研修で一番印象に残っているのは、時間を守ることの大切さを厳しく指導されたことです。電車の運行を支える上では1分の遅れも許されないことを知り、学生から社会人へと意識を切り替えることができました。
- ‘14-5月建設工事部 建築工事課取材当時
- 最初の職場が、浜松工場の隣に立つ現場事務所。以来、現在に至るまで同じ職場で仕事をしています。建設会社の方々も同じ現場事務所で仕事をしており、まさに大規模プロジェクト最前線そのもの。日々の工事の進捗状況も肌で感じることができます。
- '18-7月ジェイアール東海コンサルタンツ(出向)
- 関係会社へ出向し、在来線建物の維持管理及び工事を担当していました。維持管理では構造物の検査、計画を行い、工事では改良・新設工事において、図面作成や品質管理を行っていました。現場の最前線で構造物の維持管理に携わることができ、勉強になりました。
- '21-7月中央新幹線推進本部 中央新幹線建設部 名古屋建設部
- リニア特有の技術事項を盛り込んだ設計資料の取りまとめや、名古屋駅の将来計画の設計業務を担当しています。これまでに無い物を形作る難しさを感じながら、より良い中央新幹線の計画となるように知恵を絞っています。
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- 休日にはキッチンで得意料理を
- 料理が好きなので、休日は手の込んだ料理をつくることが多いです。平日用にまとめていろいろなおかずをつくり置きしています。もちろん食べるのも大好き。旅行先でおいしいものをいただくことも、楽しみのひとつです。
Profile
伊藤 夕華
プロフェッショナル職(大学卒)(施設)
建設工事部 建築工事課 ※取材当時
2014年入社
理工学研究科 建築学専攻 修了