私の創造

リニア中央新幹線の開業、その歴史的瞬間をこの手で実現したい。

プロフェッショナル職(大学卒)(車両・機械)
佐藤 創太郎

仕事

リニア中央新幹線開業後のメンテナンスを見据えながら。

東海道新幹線を支える“魂”が受け継がれている。

山梨実験センターでは、日々、超電導リニアの走行試験が行われています。走っているのはL0系と呼ばれる車両です。試験を終えて実験センター内にある車両基地に帰ってきた車両は翌日の走行試験に備えてメンテナンスをしますが、配属当時、私は台車のメンテナンスを担当していました。日々の作業の中では常に、より正確にかつ効率的に進められるかを考えながら行いました。将来、リニア中央新幹線が開業し、営業運転が始まったときのメンテナンスは、山梨リニア実験線で私たちが行ってきた作業内容に基づくものになります。未踏の地にレールを敷くのに等しいこの業務は、その意味で大変に誇らしいものです。
私自身は入社後、実験センターへ配属となる前に東海道新幹線の定期検査を担当しました。それはボルト1本の緩みも見逃してはならない、非常に厳格なものでした。東海道新幹線の安全・安定輸送は、このように一切の妥協も許さないという考え方に支えられていることを実感しました。具体的な作業こそ違っても、この基本的な姿勢は超電導リニアの車両メンテナンスにも受け継がれています。鉄道の安全・安定輸送に不可欠な技術者の“魂”は、世代を超えて超電導リニアにも生きているのです。

 

車両基地全体を見渡して、ビッグプロジェクトを支え、動かす。

私は入社以来ほとんどの時間を、山梨実験センター車両基地でリニア車両とともに過ごしてきました。現在は総務担当として、職場の安全衛生管理や経理総務業務を担当しています。メンテナンス等の現場作業からは一歩引いたところで、全体を見渡す立場からさまざまな目配り、気配りを心がけています。その一方でこれまでの積み重ねてきた経験と技術力のもと、運用指令や車両メンテナンスのサポートといった業務にも携わります。例えばリニアの試験車両の運行を司る運用指令の仕事において、試験車両に不具合が生じた際の対応では陣頭指揮を執ります。また、東海道新幹線には運転士が乗務していますが、超電導リニアの車両は、自動運転システムを有しており運転士は乗務せず、地上側に配置された列車当直にて走行をコントロールしています。私はその地上の運転士ともいえる列車当直の業務にも携わっています。このように長く培ってきたリニア車両のプロとしてのキャリアを活かした業務の幅の広さが特徴で、新幹線や在来線での当社における運輸系統の仕事に車両・機械系統として携われることも面白みの一つです。
私が総務担当となって3ヵ月後に、メディア関係者向けにL0系車両を改良した試験車のお披露目が行われました。これに向けた手配に関してコロナの影響で急遽の予定変更等が発生したものの、私を含めて関係者一同が準備に奔走し、仕事の優先順位付けや情報の共有などを徹底したことで、無事に行うことができました。お披露目に対するメディアの反響は大きく、改めて多くの関心を集める大きなプロジェクトに関わっているという誇りと責任感を強く感じたとともに、ホッと胸をなで下ろしたものでした。リニア中央新幹線開業となったら、このお披露目をはるかにしのぐ、予想もつかないほど大きな反響があるでしょう。今後も多くの経験を積みプロフェッショナルとして成長し、その日を共に創り上げ迎えたい、それが私の願いです。

 

キャリア

リニア車両と一緒に誇りをもって歩み続けてきました。

'12-4月入社、新入社員研修
鉄道人としての基礎を学びました。学生から社会人への意識の切り替えに苦労した記憶があります。系統をまたいだ同期とのつながりは、今も大切な財産です。
'12-6月新幹線鉄道事業本部 東京交番検査車両所
東海道新幹線車両のメンテナンスを担当しました。初めて自分の手でメンテナンスした車両が走行を無事終えたときの感動は、今でも忘れません。入社後の初配属箇所で戸惑ことも多かったですが、職場の先輩方に支えられて過ごしました。
'13-6月中央新幹線推進本部 リニア開発本部 山梨実験センター車両基地
念願だった山梨実験センター車両基地に配属され、リニアシステムの構造や仕組みについて学び、リニア中央新幹線開業に向けたビッグプロジェクトの技術的な奥深さを知りました。
'13-9月東海交通機械株式会社(出向)
関係会社に出向し、山梨実験センターでリニア車両のメンテナンスや地上設備のメンテナンス作業に携わりました。車両の日々の小さな変化や異常を見逃さない「目」と、車両を自分の手で修繕する「技」、そして技術者としての「心」を学びました。
'14-11月中央新幹線推進本部 リニア開発本部 山梨実験センター車両基地
引き続き山梨実験センターで、リニア台車のメンテナンスや営業線の工場のレイアウト検討、試験車両への乗務、列車当直、運用指令などを担当しました。
'19-3月新入社員研修インストラクター
人に教える難しさ、チームを一つの方向に導く大切さを学びました。私自身にとっても大きな成長となり、研修生の姿に初心を思い出すことができました。
'19-6月中央新幹線推進本部 リニア開発本部 山梨実験センター車両基地取材当時
再び山梨実験センターでリニア車両のメンテナンス等を担当。現在は総務担当として、職場の安全衛生管理、経理業務なども担っています。

これからめざすもの

これまで学んできたメンテナンスの技術を、リニア車両の設計や改良の業務に反映させたいと思っています。また人材育成の仕事にも興味を抱いています。

プライベート

  • 家族が生きがいです
    3歳の娘と1歳の息子がいます。休日は家族で出かけることが多く、温泉に入って美味しいものを食べることが一番の楽しみです。子どもの成長に刺激を受けつつ、家族の支えの心強さを日々実感しています。
  • 職場の仲間とも家族ぐるみで
    小学校からテニスをしており、会社の部活動はソフトテニス部に所属しています。休日には職場の仲間と一緒に、家族参加でテニスを楽しみました。バーベキューをすることもあり、家族ぐるみのつきあいができるのは楽しいものです。
佐藤 創太郎

Profile

佐藤 創太郎

プロフェッショナル職(大学卒)(車両・機械)
中央新幹線推進本部 リニア開発本部 山梨実験センター車両基地
2012年入社
工学部航空宇宙学科卒