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  4. Vol.04 人材育成制度 その1

Cultivation of human resources report

皆さん、こんにちは!
今回の特集は、「人材育成制度」です。
多くの会社では、社員の能力を向上させるためにさまざまな人材育成制度が設けられています。
これから2回に分けて、JR東海が行っている社員教育の一部をご紹介します。

教育の三本柱 [OJT] [集合研修] [自己啓発]

教育の三本柱

当社の教育制度を図式化すると、右のようなイメージになります。

JR東海は現在、大量退職期に入っています。今後も安全・安定輸送を確保し続けるためには、次代の担い手である若手・中堅社員への技術継承を着実に行って、世代交代を円滑に進めていかなければなりません。
また、「コロナ禍」を経て、世の中の人々の生活様式や働き方が大きく変化していることを踏まえ、JR東海では現在、「経営体力の再強化」に取り組んでおり、新たな視点や柔軟な発想で、社内外の様々な環境変化に対応していく必要があります。
このような状況もふまえ、各々のキャリアに応じたステップアップができるような教育体系を整えています。
今回の特集では、「OJT」と「集合研修」についてご紹介していきます。

No.1 OJT(職場内教育訓練)

各職場における日常の仕事を通じて、業務知識や必要な技術、仕事の進め方などを上司や先輩社員から教わることをOJT(On the Job Training)と呼びます。
OJTは、企業内教育のなかでも最も基本となるものです。さらに、後ほどご紹介する「集合研修」、「自己啓発」がOJTを補完する役割を担っています。

特に鉄道に関わる業務では、ひとりで進められる仕事はほとんどありません。

チームのなかで知識・経験豊かな上司・先輩の指導を受けながら進めていきます。

No.2 集合研修

集合研修とは、職場外において集団に対して行う研修です。
入社した社員全員が受講する「新入社員研修」をはじめ、系統・職種に応じた集合研修が体系的に用意されており、着実にステップアップすることができます。

総合研修センター

集合研修は主に、静岡県内にある当社の施設「総合研修センター」にて行います。
総合研修センターには、教室や実習設備などの研修施設のほか、図書館・ 体育館・グラウンド・宿泊設備などを備えています。

総合研修センターの外観です。

研修を受講する教室です。
ここで講義やグループワークを行います。

実習設備です。
実際の車両と同じような状態で訓練をすることができます。

新入社員研修

新入社員研修は、職種・系統ごとに、1~2カ月にわたり、基本的に月曜日から金曜日まで総合研修センターに泊まり込んで行われます。
研修カリキュラムには、会社に関する理解を深める講義やグループディスカッション、現業機関における実習プログラムが組み込まれており、数多くの貴重な経験を積むことができます。

15名ほどで1クラスが構成され、 「インストラクター」と呼ばれる社員の指導のもと、社会人としてのマナー、会社知識、鉄道技術の基本などについて学んでいきます。

講義形式の座学だけでなく、グループでさまざまな課題に取り組むことも多いです。

災害時など、列車を緊急に停止させる必要がある場合に写真のような信号炎管と呼ばれる信号を使用します。
いざという時のために、こうした訓練を新入社員研修でも行うようにしています。

ウォーキングイベントなども行われ、チームワークの重要性を体感し、同期の親睦を深めていきます。

職種・系統別の主な研修の内容(イメージ)

総合職(事務)の場合

ブラッシュアップ研修(3年目)

財務会計・人事労務・法務・ICTに関する基礎的な知識を学ぶことを通じ、将来の経営職候補として不可欠な素養を身に付ける。

経営学基礎研修(6年目)

ケーススタディやディスカッションを通じ、経営戦略・財務分析・組織論など、会社経営を担う人材として求められる基礎的な知識、思考方法を身に付ける。

プロフェッショナル職(電気・システム)の場合

フォローアップ研修(1年目)

プロフェッショナル職社員に求められる役割を改めて学ぶとともに、新入社員研修後の業務に対するこれまでの取組みの振り返りと今後の指針を確認する。

スキルアップ講座(2年目)

鉄道電気設備のメンテナンスおよび工事業務に関する基礎知識や技術を幅広く習得する。

各種設備技術科(6年目以降)

電車線路設備や信号保安設備をはじめ、変電設備、通信ネットワーク設備など各種設備に関する専門知識を習得する。

アソシエイト職の場合

フォローアップ研修(2・4年目)

講義やグループワーク等を通じ、各年次に期待されている役割と立場を確認するとともに、視野の拡大を図る。

セルフマネジメント研修(9~10年目)

アセスメントやグループワーク等を通じ、自己理解を深め、今後のキャリアを考える。様々なコミュニケーション方法を学び、今後の職場での関係構築に活用する。

キャリア・アップ研修

将来管理職として業務の変革や社業の推進に従事することにも意欲的な社員を対象とした公募制の研修。高い視座・広い視野を持つために、さまざまな演習を通じ、自己理解を深めて今後のビジョンを明確化する。

JR東海では、「人」こそが最大の経営資源であると考えており、長期雇用を前提としつつ、個々の社員の努力を的確に処遇へ反映できる人事制度を導入しています。
人材育成についても、長期的な視野に立ち、個々の社員の意欲を向上させ、潜在的に持つ能力を引き出し、最大限に発揮してもらうことを基本方針として取り組んでいます。
また、個人の能力向上に加えて、それを総合力として結集し、会社をよりよい方向に発展させていくことが重要と考えて、チームワーク、社員の一体感を特に大切にしています。 次回の特集では、「自己啓発」についてご紹介します。 お楽しみに!